皆さんは「大晦日にやってはいけないこと」という話を聞いたことがありますか?その一方で、大晦日にすると良いとされることもありますよね。
この記事では、大晦日に関連する特別な話題や禁忌、そして縁起が良いとされる行動について掘り下げていきます。
例えば、大晦日に鏡を見ること、早く寝ることはどうなのでしょうか?気になる怖い話も詳しく解説していきます。
大晦日に避けるべき料理の習慣
1. 長時間の調理と火の使用
大晦日には、長時間火を使って料理をすることがタブーとされています。
これは、かまどや火の神様への敬意を欠く行為と考えられているからです。
さらに、長時間煮込む料理から出る「灰汁(あく)」は、不吉な「悪(あく)」という言葉と響きが似ているため、縁起が悪いとされています。
料理をする際は、火の使用時間を短く保つことが推奨されます。
昔の生活環境では、火事が大災害を引き起こすこともありましたので、このような習慣が生まれた背景には、そうした教訓も影響しているのでしょう。
2. お正月飾りの「一夜飾り」
大晦日にお正月飾りをする習慣は「一夜飾り」と呼ばれ、不吉な行為とされています。
この行為は文字通り、大晦日に飾って新年の元旦にはすぐに外すため、飾りが一晩しか用いられないことを意味します。
この急ぎ足で行う飾り付けは、歳神様をお迎えするには失礼であり、その準備様子が葬儀のようだとして忌避されてきました。
3. 餅つきのタブー
また、「お正月飾りをする(一夜飾り)」と同様に、大晦日の餅つきも避けるべきとされています。
この日についた餅は「一夜餅」と称され、神様に捧げる供物として急ぎ足で準備することは不敬とされています。
この行為は神聖な供物への敬意を欠くものと見なされ、避けられる習慣です。
4. 大晦日の大掃除のタイミング
大晦日に大掃除を行うことは、訪れる歳神様への失礼とされる習わしです。
歳神様が大晦日の早朝に到着すると言われているため、神様を迎える場所が未整理の状態では適切ではありません。
かつての日本では、年末の大掃除はもっと早く、「煤払い(すすばらい)」として知られており、大掃除は早い時期に行われていました。
この伝統は、新年を迎える準備として、神様を清潔な環境でお迎えするためのものです。
大晦日におすすめの行事
1. 年越しそばを楽しむ
年越しそばは、良い縁起を招く食べ物として知られています。
そばは他の麺よりも切れやすく、この特性から「一年の災難を断ち切る」とされています。
大晦日にはいつ食べても良いとされており、日本の各地域によっては、そばではなく年越しうどんを食べる習慣のある場所もあります。
2. 大晦日の軽い掃除
大晦日に推奨される行為の一つに、軽い掃除があります。
「掃き納め」とも呼ばれ、この行為は新年を清潔で清々しい状態で迎えるため、大晦日に限り箒を使って行います。
これは元旦には掃除をして神様を誤って追い出さないようにとの考えから生まれた習慣です。
3. 年末のお風呂
大晦日に入るお風呂は「年の湯」として知られています。
以前は元旦にお風呂に入ることを避ける習慣があり、「福を洗い流す」と考えられていました。
そのため、大晦日には一年の穢れを落とし、新年を清らかに迎えるためにお風呂に入ることが推奨されています。
大晦日の不吉な伝承:年越し鏡
1. 年越し鏡の見るべからず
大晦日の夜に鏡を見ると、恐ろしい姿が映り出るという伝承があります。
この伝説によると、鏡には自分の亡骸や死体のような姿が映ることがあると言われています。
ただし、この話は都市伝説に近いもので、具体的な起源は明らかではないため、過度に心配する必要はありません。
2. 大晦日の早寝に関する伝承
大晦日に早く寝ることに関しては、昔から体が老化するとか、生命力が低下すると言われてきました。
これは「年籠り(としごもり)」という古い風習に由来しています。
この習慣では、旧年の歳神様への感謝と新年の安全を祈願する儀式が含まれていました。
ただし、現代の観点から見ると、年末年始の睡眠パターンは自然に乱れがちであり、その影響で健康上の問題が指摘されることもあります。
しかし、大晦日に早く寝ること自体が問題であるという科学的な証拠はなく、無理をせず個々のライフスタイルに合わせて年越しを楽しむことが最適だとされています。